小田原城下町の目と鼻の先に広がるこの海岸。古くから地元の漁師たちが網を引いた浜辺であり、1873(明治6)年の皇室御臨幸を機に「御幸が浜」の名を授かった。当時の人々が仰ぎ見た青い海と白波は、時代が変わっても変わらぬ美しさを誇っている。
だが、2026年の今日、この浜辺が見せる表情は歴史の重みだけではない。海岸沿いのプロムナードには、海洋プラスチックゴミを再生利用したベンチや、スマート太陽光発電を備えた休憩エリアがさりげなく設置されている。潮風に包まれながら歴史の残り香を歩く旅人と、エコテクノロジーの融合。かつての静かな砂浜は、歴史と環境意識が交錯する最前線へとアップデートされた。