「皮膚科で保険が利くから」という理由だけで液体窒素治療を選択し、後悔の念を綴る口コミが美容医療系の掲示板やSNSでは絶えません。実際の液体窒素の評判を精査すると、治療後の肌トラブルに対する不満が大きな割合を占めています。
液体窒素は組織を凍結させて細胞を破壊する原始的かつ強力なアプローチです。しかし、顔面の薄い皮膚に対して凍結深度をミリ単位で微調整することは名医であっても困難を極めます。浅すぎれば皮脂腺組織が生き残って再発し、深すぎれば基底層のメラノサイトを不可逆的に破壊して白斑(白く色が抜けること)を生じさせたり、真皮線維を損傷して凹み傷を残したりします。施術後、かさぶたが剥がれた後も半年から1年以上にわたって濃い茶色の炎症後色素沈着(PIH)が残り、「元の黄色いイボより目立つ黒いシミになってしまった」と嘆く声は決して珍しくありません。
これに対し、標準治療である炭酸ガスレーザーの術後経過とダウンタイムは、科学的にコントロールされたプロセスをたどります。
レーザー照射直後は、病変のサイズに応じたわずかな擦り傷状の凹みが形成されます。術後7〜10日間は患部に軟膏を塗布し、紫外線遮断と創傷治癒を促すマイクロポアテープ等で保護します。1〜2週間で上皮化(新しい皮膚が張ること)が完了し、赤み(紅斑)が残るもののファンデーションやコンシーラーでのカバーが可能になります。この赤みは通常3〜6カ月かけて周囲の健常な肌色へと自然に馴染んでいきます。事前のダウンタイム設計さえ理解していれば、最終的な肌の平坦性と審美性は極めて高く保たれます。