世界のタンゲは何を遺したか?丹下健三の代表作と名建築の全貌

世界のタンゲは何を遺したか?丹下健三の代表作と名建築の全貌

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1980年代後半から1990年代にかけて、丹下健三の活動舞台はさらに巨大な都市スケールへと拡大しました。その頂点に位置するのが、新宿副都心にそびえる東京都庁舎と、東京湾岸のアイコンとなったフジテレビ本社ビルです。

1991年に完成した東京都庁舎における設計理由には、国際都市・東京を象徴するランドマークの創出と、中世ゴシック大聖堂の双塔をモチーフにした重厚な記念碑性の獲得がありました。ファサード(外観)には格子状のプレキャストコンクリート板が緻密に配置され、日本の伝統的な木製格子と超高層ビルのハイテク意匠を融合させています。さらに、第一本庁舎、第二本庁舎、都議会議事堂に囲まれた半円形の都民広場は、ヨーロッパのシビックセンターに着想を得た市民交流の場として構想されました。

一方、1996年に竣工したフジテレビ本社ビルは、お台場のウォーターフロント開発の象徴として設計されました。縦横のグリッドフレームで構成されたメガストラクチャー構造の中に、直径32メートルの巨大な球体展望室「はちたま」を浮かべるという前衛的なデザインは、情報化時代におけるマスメディアのダイナミズムを強烈にアピールしました。建物を単なる「箱」ではなく、都市の巨大な彫刻へと昇華させた丹下建築の真骨頂です。

山田 真由
著者

山田 真由

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