セルフメディケーションで対処する場合、ドラッグストアで購入できる市販薬の選択が治療の成否を分けます。サラサラした鼻水に対しては、基本的に第2世代抗ヒスタミン薬の内服、またはステロイド点鼻薬が主軸となります。
市販の内服鼻炎薬を選ぶ際は、主成分と世代の確認が鉄則です。昭和から平成初期に多用された「第1世代抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミンマレイン酸塩など)」は即効性こそあるものの、脳の血液脳関門を通過しやすく、強烈な眠気や口の渇き、集中力低下(インペアード・パフォーマンス)を引き起こします。
対して現在の主流である「第2世代抗ヒスタミン薬」は、脳内への移行が少なく、眠気の副作用が大幅に軽減されています。
- フェキソフェナジン塩酸塩(アレグラFXなど):眠気が極めて少なく、自動車の運転に関する制限がない成分。日中仕事や運転をするビジネスパーソンに最も選ばれています。
- エピナスチン塩酸塩(アレジオン20など):1日1回の服用で24時間安定した効果を発揮。就寝前の服用で、翌朝のモーニングアタックを予防するのに最適です。
- ロラタジン(クラリチンEXなど):1日1回服用。眠気が極めて出にくく、小粒で飲みやすい設計が特徴です。
また、鼻水だけでなく鼻づまりも重症化している場合は、局所に直接作用して全身の副作用がほとんどないコルチコステロイド点鼻薬(フルチカゾン点鼻液など)の併用が有効です。ただし、即効性を謳う「血管収縮剤入り点鼻薬(ナファゾリン塩酸塩など)」の連用には厳重な注意が必要です。1週間以上連続して乱用すると、リバウンド現象によって粘膜が肥厚し、薬を差しても鼻が詰まり続ける「薬剤性肥厚性鼻炎」という難治性疾患を招くリスクがあります。