近年、NHKのドキュメンタリー番組『ファミリーヒストリー』や各種の人物評伝ドキュメンタリーでも取り上げられ、改めて三木谷家のルーツに対する社会的関心が高まっている。そこに描かれていたのは、単なる成功者の血筋ではなく、時代の波に翻弄されながらも知恵と行動力で運命を切り拓いてきた先祖たちのドラマだった。
武士の気骨を受け継ぎ、学問と商業の両面で近代日本の発展に関わってきた一族の歴史。その中心で近代と現代の架け橋となったのが晴子氏である。歴史の文脈の中に母の生き様を位置づけたとき、息子が成し遂げてきた数々の事業改革は、血脈に刻まれたフロンティアスピリットの必然的な発露であったことが浮き彫りになる。