重岡兄弟の物語は、常に二人三脚で紡がれてきた。兄の重岡優大もまた、過酷な世界戦のリングで王座陥落を経験し、弟と同じく再起への過酷な道を歩んでいる。ジムで隣り合ってミットを叩く二人の姿には、言葉を超えた濃密な絆が漂う。
「兄貴がいるから折れずにいられる」。銀次朗は静かに語る。互いのスパーリングを厳しくチェックし合い、技術的な弱点を遠慮なく指摘し合う関係性は、どんな名参謀にも勝る武器だ。かつて同時に世界王者へと登り詰めたあの熱狂をもう一度取り戻すべく、兄弟は互いの存在を唯一無二の推進力として、リビルド(再構築)の日々を積み重ねている。