ボスこと藤堂俊介を演じた石原裕次郎の存在は、作品全体に圧倒的な重厚感をもたらした。当初はわずかな期間の出演予定だったが、圧倒的な人気と存在感により番組の象徴へと君臨。彼の重厚な芝居に応えるべく、日本テレビと東宝の共同制作チームは、毎回映画並みのクオリティを追求した。
テレビドラマ業界が急速に拡大していた当時、フィルム撮影ならではの映像美と疾走感あふれるアクション、そして脚本家たちが仕掛けた綿密なサスペンス構造が見事に噛み合った。スタジオの熱気は凄まじく、決定稿が上がった後も現場でセリフが書き換えられることもしばしば。時代の熱量そのものが画面から溢れ出ていた。