栄養学の観点からも、フライパンでの蒸し調理はきわめて理にかなった手法だ。水に溶け出しやすい性質を持つ水溶性の栄養素(ビタミンC・食物繊維)は、たっぷりの湯でぐらぐらと煮込んでしまうと、その多くが湯の中に逃げてしまう。しかし、少量の水と蒸気で加熱する手法であれば、ビタミンCの流失を最小限に抑え、約80%以上の栄養素をそのままキープできる。
さらに、野菜の構造を維持する食物繊維も適度にしなやかさを増し、胃腸に負担をかけない理想的な状態で無理なく摂取できる。見た目の色鮮やかさを左右する色素成分やベータカロテンなどの脂溶性栄養素も損なわれず、味だけでなく栄養価と美しさを兼ね備えた一品が完成する。