1970年代に入り、番組の顔として定着したのが4代目の松崎真だ。巨体と面長な顔立ち、そして独特の哀愁を帯びた佇まいで、一躍人気者となった。
松崎といえば、何と言っても「手をあげて横断歩道を渡りましょう」という決まり文句だ。回答者に突き飛ばされたり、軽快にいじられたりしながらも、どこか憎めない愛嬌で親しまれた。彼が約13年間にわたって務めた時代は、『笑点』が国民的番組としての地位を揺るぎないものにした時期と見事に重なる。裏方でありながらタレントとしても人気を博すという、座布団運びの新しい価値を証明した存在だった。