新課程導入以降、大学入学共通テストにおける歴史選択は「歴史総合、世界史探究」および「歴史総合、日本史探究」という枠組みで定着しました。大学入試センターが公開した最新の試験結果や大手予備校各社の動向調査によると、単なる一問一答的な用語想起問題はほぼ姿を消し、初見の史料、統計グラフ、歴史的対話文を読み解く情報処理型の大問が全体の6割以上を占めています。
ここで多くの受験生が見落としがちなのが、共通部分である「歴史総合」のウェイトです。配点の約25%を占める歴史総合では、近代化、大衆化、グローバル化という近現代の地球規模の変容が問われます。駿台予備学校および河合塾の2025〜2026年分析レポートでも指摘されている通り、「日本史探究を選択した受験生が歴史総合内の世界史的背景(産業革命や帝国主義の展開)で失点する」「世界史探究選択者が日本の条約改正や明治初期の立憲体制で足元をすくわれる」という事象が多発しています。
平均点推移の観点では、共通テストにおける日本史と世界史の得点差は統計的調整により例年概ね3点〜5点以内の僅差に収まるよう設計されています。つまり、「どちらか一方が構造的に圧倒的に有利」という現象は起こり得ません。難易度の差は科目そのものよりも、「提示された資料から因果関係を導き出せるか」という読解・思考力の適性に依存しています。