こうした懸念に対し、東京メトロ側も手手をこまねいているわけではない。同社は石綿飛散防止に関する自主ガイドラインを厳格化し、アスベスト撤去工事の際には第三者機関による大気中アスベスト濃度の測定を義務付けている。さらに近年では、最新のデジタルセンサーを用いた連続粉塵モニタリングシステムの試行導入も進められている。
公式発表によれば、これまでに各駅で実施された定期測定において、大気汚染防止法が定める敷地境界基準(1リットルあたり10本)を超えるアスベスト建材由来の粉塵は検出されていないとされる。だが、測定の頻度やデータの公開スピード、測定ポイントの設定基準に関しては、「真の安全性を保証するにはまだ情報の透明性が十分ではない」と指摘する消費者団体や地方議員の声も根強く存在する。