11月の公式発表を迎える前、10月下旬からスポーツ紙や大手ネットメディアがこぞって報じる「紅白内定速報」。このリーク情報がなぜ生まれ、どのようにコントロールされているのか、大手レコード会社宣伝担当者はその舞台裏を次のように明かします。
「会見の1〜2週間前には、各レコード会社や芸能事務所の幹部が渋谷の制作フロアに呼び出され、内示が下ります。メディアに出る『内定速報』の一部は、世論の反響を事前にテストするために意図的に流されるアドバルーン記事も含まれています。一方で、大物アーティスト側が演出面での特別待遇(別スタジオでの演奏、長尺の歌唱枠など)を勝ち取るための交渉カードとして情報を漏らすケースもゼロではありません」(民放キー局プロデューサー)
そして、近年の紅白において最大の起爆剤となっているのが、11月の公式リストには記載されない「特別企画枠(サプライズ枠)」の存在です。
昭和・平成のレジェンド級ミュージシャンや、普段テレビに出演しない孤高のクリエイターは、通常の紅組・白組の勝敗枠ではなく「特別枠」として出演交渉が進められます。これらの交渉は11月中旬の会見時点では決着しておらず、12月上旬から中旬、果てはリハーサル直前のタイミングまで極秘裏に進められます。視聴率のテコ入れと世間の関心を大晦日当日まで持続させるための、NHK制作陣による高度な情報開示戦略と言えます。