放送当時から現在に至るまで、俺の家の話ネットの反応を追跡すると、ある興味深い二面性が浮かび上がります。SNS上では「家族のギャグに大笑いしていたのに、最後は嗚咽が止まらなかった」というエンタメとしての消費が目立つ一方、医療・介護従事者や在宅介護経験者の間では、極めて切実な共感と議論が巻き起こっていました。
「父のオムツを初めて替えたときの寿一の表情、あれは誇張でもなんでもない。自分の親が『親』でなくなる瞬間の恐怖と恥じらいが完璧に表現されていた」――介護福祉士として15年のキャリアを持つ現場スタッフは、取材に対してこう証言します。作中で描かれた「グループホームへの入所手続き」や「要介護認定調査の微妙な心理戦」は、制度の狭間で立ちすくむ当事者にとっての現実そのものでした。
また、ファンの間で聖地巡礼が続いた俺の家ロケ地撮影場所も見逃せません。門前仲町や下町の商店街、プロレスの聖地・新木場1stRING、そして物語のクライマックスとなったスパリゾートハワイアンズに至るまで、祝祭性と市井の生活感が隣り合わせの舞台設定が、物語の生々しさを力強く支えていました。