富山市ガラス美術館が国内外で絶賛される理由|隈研吾建築と美の全貌

富山市ガラス美術館が国内外で絶賛される理由|隈研吾建築と美の全貌

富山市ガラス美術館が国内外で絶賛される理由|隈研吾建築と美の全貌の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。

建築の美しさに息をのんだ後に待ち受けているのが、富山市が数十年にわたり培ってきた「ガラスの街とやま」の集大成とも言える展示空間です。同館のハイライトとして外せないのが、6階に常設されているデイル・チフーリ氏の「グラス・アート・ガーデン」です。

現代ガラス美術の世界的権威であるアメリカの作家、デイル・チフーリ氏が率いるスタジオが手掛けたこの空間には、大小さまざまなインスタレーション(空間芸術)が展開されています。代表作《トヤマ・ミルフィオリ》をはじめ、天井や足元を鮮やかに彩る有機的なガラス造形は、光の屈折と色彩の氾濫によって鑑賞者を幻想世界へ引き込みます。来館者への聞き取り調査でも、「写真で見るのと、その場に立って放たれる色彩の質量を感じるのとでは別次元の衝撃」といった驚きの声が後を絶ちません。

富山市とガラスの歴史は、江戸時代の「越中富山の売薬」に端を発します。薬を入れるガラス瓶の製造が盛んだった歴史的背景を活かし、市は1985年からガラス工芸を核とした街づくりを推進してきました。4階の展示室では、国内外の現代ガラス作家による秀逸なコレクションが系統立てて展示されており、工芸の域を超越した現代アートとしてのガラスの可能性を存分に体感できます。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。