記録破りの快進撃を続ける最中、2021年5月下旬から7月頃にかけて音楽業界に激震が走りました。公式YouTubeチャンネル上の『夜に駆ける』MVにアクセスした際、「一部のコミュニティにとって不適切または不快なコンテンツ」という警告が表示され、18歳未満のアカウントやログアウト状態での視聴が制限される事態が発生したのです。
夜に駆ける 年齢制限の理由として指摘されたのは、YouTubeがグローバルで運用しているセーフティアルゴリズムによる自動判定、ならびに自傷行為・自殺助長を防ぐためのコミュニティガイドラインの厳格化でした。藍にいなによるアニメーション終盤、夜空に向かって二つのシルエットがフェンスを飛び越え落下していくシーンが、AIによる検知システムで「自殺描写」と判定された可能性が濃厚です。
この措置に対し、夜に駆ける ネットの反応は二分されました。「芸術作品としてのアニメーション表現に対する過剰規制だ」「歌詞の文脈を無視した一方的な判定」とプラットフォーム側を批判する声が上がる一方、「小学生や中学生が日常的に口ずさむ楽曲だからこそ、飛び降りを想起させるビジュアルに一定の配慮がなされるのは妥当」と支持する意見も噴出しました。結果として、この騒動は単なるプラットフォームのトラブルに留まらず、「デジタル時代の表現の自由とアルゴリズム社会の倫理」を問う象徴的なケーススタディとして記録されることになりました。