建築史の観点からも、晴海は極めて重要な足跡を辿ってきた。かつてこの地にそびえ立ち、半世紀近くにわたり港のアイコンであった「晴海客船ターミナル」は、建築家・竹山実の手による名作だった。幾何学的な架構と未来的なフォルムは、昭和から平成にかけての東京のモダン建築を代表するものだった。
解体を経て新時代を迎えた現在の街並みには、世界的な建築家・隈研吾の意匠美学や木材を活用した温かみのあるデザイン思想が各所に息づく。HARUMI FLAG周辺の景観形成や施設デザインには自然素材と都市空間の融合が図られており、過去から未来へと建築美のバトンが見事に受け継がれている。