日本のプロ野球界を統括する中心組織が一般社団法人日本野球機構(NPB: Nippon Professional Baseball Organization)です。ファンやメディアの間では単に「プロ野球機構」あるいは「NPB」と呼ばれますが、その法的な枠組みとガバナンス構造は一般企業とは大きく異なります。
日本野球機構の根幹は、セ・パ両リーグの12球団が加盟する非営利法人です。主たる役割は「日本プロ野球憲章」に基づき、公式戦の管理・開催、競技ルールの制定、公認審判員・公式記録員の管理、そしてドラフト会議の統括など、競技運営における公明正大さを担保することにあります。
組織図を見ると、トップに位置するのがプロ野球コミッショナーであり、その下にセ・パ両リーグの運営部、審判部、記録部、総務・法務部などが配置されています。さらに商業面では、日本代表「侍ジャパン」のライツ管理やスポンサー事業を専属で担う事業会社として株式会社NPBエンタープライズ(2012年設立)が併設されており、非営利の競技統括機能と収益追求型のビジネス機能が明確に分社化されているのが特徴です。
グラウンド上の熱戦が何一つ滞りなく進行し、全143試合のデータが1球ごとに正確に記録・配信される背景には、このプロ野球機構が張り巡らせた精緻な運営インフラが存在しています。