広島県の公式ポータルにアクセスした多くの利用者が「求めている答えに辿り着けない」と口を揃える背景には、自治体特有の組織構造とウェブサイトのディレクトリ設計における根本的な乖離が存在します。一般的に利用者は「子育て支援」「事業資金の融資」といった目的ベースで情報を探しますが、県庁のサイト構造は基本的に各部署が管理するページ単位で構成されています。最新の広島県庁組織図一覧を参照すると、総務局、商工労働局、健康福祉局など多岐にわたる部局がそれぞれ独自に施策ページを更新しており、部局をまたぐ横断的な情報が分断されやすい土壌があります。
さらに利用者を混乱させているのが、県庁サイト内に導入されている検索エンジンのインデックス仕様です。過去数年間に作成された過年度の事業報告書や廃止された施策のPDFファイルが検索上位に残り続け、現在進行形の事業情報が埋没する事象が頻発しています。組織改編によって担当課の名称が変わるたびにURL構造が変更されるケースも多く、過去のブックマークや検索エンジンのキャッシュからアクセスした利用者がリンク切れに直面することも珍しくありません。目的の情報へ到達するためには、まず所管部署がどこであるかを把握し、組織体系から掘り下げるという、利用者側に一定のリテラシーを要求する構造が依然として残されています。