「絶対」とは何か?相対との違いやビジネスで禁句とされる真実

「絶対」とは何か?相対との違いやビジネスで禁句とされる真実

「絶対」とは何か?相対との違いやビジネスで禁句とされる真実についての真相をお届けします。

「ビジネスで絶対を使ってはいけない理由」は、単なるビジネスマナーや言葉遣いのマナーにとどまりません。最大の理由は、実定法規において明確に違法行為とみなされる法的リスクに直結している点にあります。

金融や不動産、あるいは一般的な消費者取引において、将来の不確実な事項について確実であると誤認させる言動は、「断定的判断の提供」として法律で厳格に禁じられています。

  • 金融商品取引法 第38条:投資信託や株式などの勧誘において「絶対に儲かる」「元本割れは絶対にない」と告げる行為を明確に禁止。違反した事業者には業務停止命令や刑事罰が科される。
  • 消費者契約法 第4条第1項第2号:重要事項について不確実な事項を断定的に伝えて勧誘した場合、消費者はその契約を一方的に取り消すことができる。
  • 宅地建物取引業法 第47条の2:将来の環境変化や価格変動について誤解を与える断定的な説明を禁じている。

国民生活センターや消費者庁の集計データを見ても、投資詐欺や悪質商法に伴う相談件数の上位には常に「絶対に損はさせないと言われた」「確実に利益が出ると約束された」という証言が並びます。司法判断の場においても、営業担当者が「絶対」と口にしたか否かは、故意の欺罔(ぎもう)行為や過失を認定する決定的な証拠として扱われます。

加えて、法規制の枠外であっても、システム開発やプロジェクトマネジメントにおいて「納期は絶対に守れます」「バグは絶対に起きません」と断言することは、リスクマネジメントの放棄と同義です。予期せぬ不確実性(サプライチェーンの寸断や自然災害、人的インシデント)が発生した瞬間、断言した側の信頼は完全に崩壊します。ビジネスにおいて「絶対」を封印することは、保身ではなく、誠実なリスク管理能力の証明にほかなりません。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。