土俵を降りた栃ノ心が選んだ新たな戦場は、母国の誇る食文化の普及でした。栃ノ心は現在、ジョージアワインの正規輸入・販売を手がける貿易企業「ロイヤルジョージア(Royal Georgia)」の代表・プロデューサーとして、ビジネスの世界で目覚ましい手腕を発揮しています。
ジョージアは約8000年前から続くワイン発祥の地とされ、ユネスコ無形文化遺産にも登録された伝統的な「クヴェヴリ(素焼きの壺を土中に埋めて発酵・熟成させる製法)」で作られるオレンジワイン(アンバーワイン)が世界的なブームを巻き起こしています。栃ノ心はこの本物の味を日本の消費者に届けるべく、現地の優良ワイナリーと直接交渉し、厳選した高品質ワインを独自のルートで輸入しています。
2026年現在、同社の展開はワインの卸売にとどまりません。都内の高級レストランや全国の百貨店催事でのポップアップ展開に加え、栃ノ心自らが出演するプロモーションイベントや食育セミナーが連日満席となる盛況ぶりを見せています。「力士時代のファンがワイン好きになり、ワイン愛好家が栃ノ心のファンになる」という相乗効果を生み出し、実業家としての地歩を固めました。
さらに、堪能な日本語と明るくユーモラスなキャラクターを活かし、テレビ番組やYouTubeの相撲解説、カルチャー特集などメディア露出も継続中。屈強な肉体を活かしたフィットネス関連のプロデュースなど、引退後の活動はますます多角化しています。