感染拡大を空気圧で防ぐ!陰圧室の仕組みと陽圧室との決定的な違い

感染拡大を空気圧で防ぐ!陰圧室の仕組みと陽圧室との決定的な違い

感染拡大を空気圧で防ぐ!陰圧室の仕組みと陽圧室との決定的な違いの全体像を詳しく解説してご紹介します。

陰圧室の性能は、単に気圧が下がっていればよいというものではない。厳格な数値基準が国際機関や行政機関によって規定されている。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)のガイドラインでは、陰圧隔離室に対して周囲との差圧を最低でもマイナス2.5パスカル(理想的にはマイナス8パスカル程度)に保つことを義務付けている。さらに換気回数は1時間あたり12回以上(ACH:Air Changes per Hour)が要求される。これは、わずか5分間で室内の空気が完全に入れ替わる計算だ。

世界保健機関(WHO)もこれに準じた厳しい指針を打ち出しており、厚生労働省が定める国内の施設基準においても、高度な空気感染防止策としてこれらの国際水準が強く意識されている。日本感染症学会や現場で指揮を執る感染制御専門医(ICD)らは、設備の数値管理だけでなく、定期的なスモークテスト(煙を用いた気流方向の目視確認)やフィルター交換サイクルの徹底を強く呼びかけている。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。