本作を唯一無二のアクションドラマたらしめているのが、武器としての「重合金ヨーヨー」である。一見して玩具にしか見えないヨーヨーが、カバーを開くと重厚な「桜の代紋」を現す。このカタルシス溢れる見せ場は、水戸黄門の印籠に匹敵する様式美を確立した。
実際に小道具として使われたヨーヨーは、キャストが手首を痛めるほど本物の重量感を持っていた。特撮の老舗である東映のスタッフ陣は、ピアノ線を用いたアクロバティックなワイヤーアクションや、火薬を使用した爆破シーンを惜しみなく投入。CGが存在しなかった時代だからこそ生み出せた、生々しい肉体の躍動と火花が、画面越しに圧倒的な熱量を放っている。