結論から述べると、ショウリョウバッタの餌として用意すべきものはエノコログサ(猫じゃらし)やススキ、メヒシバといったイネ科植物です。彼らは昆虫界の中でも極めて明確な「イネ科専門の草食性(単食性寄りの狭食性)」を進化の過程で獲得してきました。
道端や空き地を観察すると、ショウリョウバッタは例外なく細長い葉が密生する草むらに潜んでいます。彼らの細長い頭部と頑丈な大顎は、固く繊維質なイネ科の葉を縦に切り裂いて咀嚼することに特化しています。ススキやメヒシバ、堤防に群生するエノコログサの葉を飼育ケースに入れると、驚くほどのスピードで葉の縁から直線状にかじり取っていく姿が確認できます。
幼虫期の餌としても、これらイネ科植物の柔らかい若葉が生命線となります。ショウリョウバッタの幼虫は顎の力がまだ弱いため、硬化の進んだススキの古葉よりも、路傍に生えるメヒシバやエノコログサの瑞々しい新芽を好んで摂取します。成虫であっても幼虫であっても、主食のベースをイネ科雑草から外してはならないのが飼育の鉄則です。