広島県緑化センターを訪れるにあたって、初心者が最も陥りやすい罠が、隣接する「広島市森林公園」との混同です。両施設は境界を接しており、全体として「ひろしま遊学の森」という統一愛称が付けられているため、同一の施設であると誤認している来園者が後を絶ちません。しかし、実際には設置主体もコンセプトも、設置されている設備も根本的に異なります。
緑化センターは広島県が管理し、あくまで「緑化思想の啓発や植物の育成・観察」を主眼に置いた静寂な植物園・森林体験エリアです。一方、広島市森林公園は広島市が管轄し、子どもに人気の「ひろしまこんちゅう館」や芝生広場の大型複合遊具、モノレールなどを備えた都市型レクリエーションパークとしての性格を強く帯びています。この構造的な違いを理解せずに緑化センター側の駐車場に車を停め、「遊具広場はどこにあるのか」と迷子になる家族連れが毎週末のように見受けられます。
このように、目的を履き違えてしまうと満足度が大きく損なわれます。小さな子どもに人工遊具で思い切り体を動かさせたい場合は森林公園側、自然観察や草花に触れ合うピクニック、あるいは愛犬との散歩を心ゆくまで楽しみたいなら緑化センター側と、目的に応じた事前の棲み分けが不可欠です。