日本テレビ系で1985年4月にスタートした『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』は、それまでの台本通りに進むスタジオひな壇型バラエティの枠組みを根底から覆しました。番組の主役に据えられたのは、タレントではなく街の一般人や無名の若者たちでした。ビートたけしの持つ圧倒的な包容力と批評眼、そして演出家・テリー伊藤の仕掛けるアナーキーな企画が融合し、日曜夜の視聴習慣を一変させました。
ビデオリサーチの記録によると、1989年冬には最高視聴率35.0%(関東地区・世帯)を記録。同時期の日曜夜8時枠といえば、NHKの大河ドラマが圧倒的な影響力を持っていた時代ですが、若年層からファミリー層までを根こそぎ奪う快挙を成し遂げました。原宿の竹下通りにオープンした番組公式ショップ「元気が出るハウス」は、連日入店まで数時間待ちの長蛇の列を作り、キャラクターグッズ文化の先駆けとなりました。