高橋成美さんの競技人生において、世界中を驚嘆させたのがカナダ出身のマーヴィン・トラン選手とのペアです。ジュニア時代から国際大会で頭角を現していた二人は、2012年世界フィギュアスケート選手権(ニース大会)で日本ペア史上初となる銅メダルを獲得しました。
高橋さんの抜群の表現力と度胸、トラン選手の安定したリフトと力強いスロー技術が見事に噛み合い、表彰台へ駆け上がった瞬間は日本フィギュア界の歴史が動いた瞬間でした。しかし、この栄光の先に待ち受けていたのは過酷な現実でした。2014年ソチオリンピックを目指す上で、最大の障壁となったのが「国籍の壁」です。五輪出場にはペア双方が日本国籍を保持している必要がありますが、トラン選手の日本国籍取得が叶わず、2012年末に惜しまれつつペア解消を決断することとなりました。