エアコンのカタログや価格プレートに小さく記載されている「15〜23畳」という表記。これを目にした消費者の多くが「15畳から23畳の部屋ならどれでも快適に使える」と錯覚しがちですが、ここに木造鉄筋畳数違い真相が隠されています。
一般社団法人日本冷凍空調工業会の規定に基づき、この表記は「木造平屋・南向き和室なら15畳まで、鉄筋コンクリート造マンション南向き中間階なら23畳まで」という二極端の条件を並べているに過ぎません。下限の数字と上限の数字のあいだには、実に約1.5倍もの構造差が存在しているのです。
戸建ての木造住宅は外気の影響をダイレクトに受けやすく、特に最上階や日当たりの強い南東角部屋では熱負荷が跳ね上がります。一方で、中層階のマンションリビングエアコンサイズを検討する場合、上下左右を隣戸のコンクリート躯体に囲まれているため外気熱の影響を受けにくく、木造戸建てと同等以上の効率で冷暖房が効きやすい特徴があります。
しかし、近年のマンションに多いオープンカウンターキッチンやワイドスパンのバルコニーサッシを備えた間取りでは、ガラス面からの放射熱が想定を上回るケースも目立ちます。建物の構造だけでなく、「開口部の向き」と「生活動線の熱源」を複合的に加味しなければ、適正なサイズを導き出すことは不可能です。