治療としての糖質制限には慎重な議論が続くものの、「がんの予防」という観点では糖質の摂り過ぎに対する警戒が強まっている。世界保健機関(WHO)は遊離糖類の摂取量を1日の総エネルギー摂取量の5%未満(約25g)に抑えることを推奨しているが、これは肥満や糖尿病の防止だけでなく、間接的ながんリスク軽減にも直結する。
予防医学の分野では、慢性的な高血糖状態が血中のインスリンや「インスリン様成長因子(IGF-1)」を上昇させ、これが細胞の異常増殖を刺激することが判明している。つまり、肥満やメタボリックシンドロームを回避し、過剰な糖質摂取を控える生活習慣こそが、最初のがん防衛線となるのだ。