【衝撃】カタールワールドカップスタジアム建設の闇!巨額費用と974の現在

【衝撃】カタールワールドカップスタジアム建設の闇!巨額費用と974の現在

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スタジアム建設が世界的なボイコット運動や激しい非難にさらされた最大の理由は、外国人労働者に対する過酷な人権侵害と多数の死傷事故にありました。ネパール、バングラデシュ、インド、パキスタン、スリランカなど南アジアからの出稼ぎ労働者が、建設現場の主力部隊として動員されたのです。

2021年2月、英ガーディアン紙が投下した特報は世界に衝撃を与えました。「カタールがW杯招致を勝ち取った2010年12月以降の10年間で、南アジア5カ国からの出稼ぎ労働者6500人以上が死亡した」というスクープです。

この報道に対し、カタール政府およびW杯最高委員会(SC)は猛反発しました。「6500人はカタールに居住する外国人全体の10年間の総死亡者数であり、大半は白領労働者や病死、交通事故などW杯と無関係な死者だ。W杯スタジアム建設現場で直接発生した労働関連死は37件(うち業務上事故は3件)に過ぎない」と主張したのです。

しかし、人権団体アムネスティ・インターナショナルや国際労働機関(ILO)の綿密な調査により、当局側の反論の欺瞞が暴かれていきました。実態は以下の構造にありました。

  • 死因究明の放棄:夏季には気温45度を超え、湿度も急上昇する過酷な現場で、心不全や熱中症で倒れた労働者の多くが「自然死(原因不明の急性心停止)」として処理され、司法解剖が一切行われなかった点。
  • カファラ(身元保証人)制度の搾取:労働者は雇用主の許可なく転職や出国ができない制度のもと、パスポートを取り上げられ、違法な手数料(借金)を背負わされて過密なタコ部屋で監禁同然の生活を強いられていた点。
  • 賃金未払いと抗議の封殺:数カ月間に及ぶ給与未払いに抗議してストライキを起こした労働者が、即座に国外強制送還されるケースが相次いだ点。

現地を取材した人権活動家の手記には、ネパール人労働者の痛烈な告白が残されています。「『家族のために砂漠へ行った息子が、ある日突然、木箱に入った遺骨になって帰ってきた。死因はただの一行、“自然死”としか書かれていなかった』。雇用主からの補償金も支払われず、巨額の渡航借金だけが遺族の元に残されたのです」。

国際的批判の激化を受け、カタール政府は2020年にカファラ制度の公式廃止と外国人労働者の最低賃金法制定を断行しました。これは中東湾岸諸国において画期的な法改正でしたが、人権団体は「法制化されたものの現場の履行監視は形骸化しており、改革は遅すぎた」と厳しく断じています。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。