今回、現地調査で浮き彫りになったのは、ネットの表層的なまとめサイトには決して載らない「時間無制限」と「専門特化」の怪物店たちだ。平日のオフィス街にひっそりと佇むあるイタリアンバールでは、ランチタイムに時間制限を設けず、日替わりの本格パスタを何皿でもおかわりできる驚愕のシステムを採用している。客席の回転をあえて追わず、ドリンクやサイドメニューの巧みなペアリングで客単価と満足度を両立させる緻密なビジネスモデルだ。
さらに注目すべきは、製麺所直営の生パスタ専門店が展開する限定ビュッフェである。デュラム小麦の芯のみを贅沢に使い、職人が毎朝気温と湿度を見極めて打つ麺は、モチモチとした唯一無二のコシを誇る。カルボナーラ、ポルチーニ香るクリーム、焦がしバターとセージのスパゲッティ――。熱々の小皿スタイルでテンポよく運ばれてくるため、最後まで麺が伸びる隙すらない。この圧倒的クオリティと胃袋への優しさは、従来のバイキング形式に対する明らかな宣戦布告といえる。