2022年7月、東京都立病院および公社病院は組織改編を行い、「地方独立行政法人東京都立病院機構」へと移行した。小池百合子都知事が主導したこの大改革は、公的医療としての使命を堅持しながら、機動的な人材確保や設備投資の迅速化を果たすことを目的としていた。
独法化の恩恵は現場の救急体制にも波及している。東京都が推し進める「東京都三次救急医療体制強化プロジェクト」のもと、墨東病院ではAI画像診断支援システムの導入や、高度集中治療室(ICU)のリアルタイムモニタリング機能が格段に強化された。行政の硬直的な予算枠組みから脱却したことで、専門性の高い看護師や救急救命士の採用が弾力化し、夜間・休日の受け入れ余力が着実に底上げされている。