BLCD(ドラマCD)の世界において、声優陣の演技力に対する評判を決定づけるのが、濡れ場における息遣いとマイクワークの技術です。ベテランから気鋭の人気声優まで、現場のプロフェッショナルは身体の動きが制限されたスタジオの中で、声帯の開き具合、喉の締め付け、唾液の嚥下音までを緻密にコントロールしています。
声優の演技論インタビューやメイキング特番等でも明かされている通り、優れた受けの演技は「単なる甲高い叫び」ではありません。胸式呼吸と腹式呼吸を細かく切り替え、攻めの動きに合わせてマイクとの距離をミリ単位で調整することで、耳元で実際に呼吸されているかのような圧倒的な実在感が生み出されます。
攻め側の低音での掠れた囁きと、受け側の切迫した高音の息が重なり合うデュエットは、まさに職人芸の領域です。声のトーンが段階的に変化していくグラデーションの表現こそが、名作と呼ばれるBLドラマCDの共通点となっています。