試合後、トラッキングシステムや現地スカウトの計測データを分析すると、勝負を分けたポイントが浮き彫りになる。7回表に被弾した直球の球威低下と、捕手のリードにおける選択だ。
エース投手は6回までストレートの平均球速が147キロを維持していたが、7回に入ると142キロまで低下していた。相手ベンチはこの僅かな変化を見逃さず、初球のファストボールに狙いを絞るアグレッシブな策に出た。対する捕手陣も、追い込んでからのスライダーではなく、あえてインコースの厳しい直球を要求。しかし、シュート回転して甘く入った1球を痛打された。この1球のデータの差こそが、高校野球における一瞬の隙と勝負の残酷さを物語っている。