味噌は日本が誇るスーパーフードであり、生きた微生物の宝庫です。しかし、加熱温度と栄養の変化には密接な相関関係があります。味噌の中に息づく酵母菌や植物性乳酸菌、そして消化吸収を助けるプロテアーゼやアミラーゼといった酵素群は、いずれも熱耐性が高くありません。
一般的な酵素は50℃〜60℃付近から変性を始め、70℃を超えると大半がその活性を失います。また、腸内環境を整える生きた乳酸菌や酵母も、沸騰状態(100℃)に晒されると死滅してしまいます。
もちろん、加熱によって死滅した菌体(死菌)であっても、腸内の善玉菌のエサとなる「バイオジェニックス」としての健康効果は残ります。とはいえ、味噌が本来持っている酵素の分解力や生菌の恩恵を最大限に生かすのであれば、過剰な熱ストレスを与える調理法は避けるのが賢明です。