テレビアニメの世界でも、新たな歴史が刻まれていた。2004年に放送が始まった『ふたりはプリキュア』は、従来の「可愛い魔法少女」のイメージを力強く打ち破った。黒と白を基調としたスタイリッシュな衣装を身にまとい、肉弾戦で悪に立ち向かうふたりの姿は、当時の子供たちに強烈なインパクトを与えた。玩具メーカーの株式会社バンダイから発売された変身アイテム「カードフルコミューン」を手にかざし、決めセリフを真似した子供たちは全国に溢れていた。
そして中学生前後に差し掛かる頃、インターネット文化の爆発とともに彗星のごとく現れたのが初音ミクだ。ニコニコ動画を中心に、ユーザーの手によって作られた楽曲が次々とミリオン再生を記録。「千本桜」や「メルト」などの名曲がネット上を駆け巡り、自作イラストや踊ってみた動画が投稿される連鎖反応が起きた。プロのクリエイターだけでなく、アマチュアの熱量が直接ファンに届く新しいエンターテインメントの形は、この時代に決定づけられたと言っていい。