長年のファンから時折囁かれるのが、「最近のあずきバーは昔よりもさらに硬くなっているのではないか」という疑問です。実はこの体感、単なる気のせいではなく製造改良の歴史に基づく事実といえます。
井村屋の公式発表や商品改良史によると、健康志向の高まりや消費者の嗜好変化に合わせ、あずきバーは時代とともに砂糖の配合量を段階的に見直してきました。食品科学の法則として、糖度が高い液体ほど凍結温度が下がり、凍った後も粘度を保ちやすくなります。逆に甘さを控えめにして糖度を下げると、水本来の結晶化が進み、硬度が増すという物理現象が発生します。
つまり、「すっきりとした自然な小豆の甘さ」を追求して品質改良を重ねた結果、意図せず硬さのパラメーターが上昇したというのが真相です。添加物を排除し、小豆本来の風味を研ぎ澄ませた職人気質の進化が、近年の“超硬質あずきバー”を形作っています。