ブイヤベースという名称は、プロヴァンス語の「Boui-abaisso(沸騰したら火を弱める、あるいは煮立てて沈める)」に由来します。日本の煮込み料理のように弱火でコトコト煮詰めるのではなく、強火で一気に沸騰させて水分と魚介の脂を乳化させるのが本場マルセイユの基本思想です。
まずは、家庭で4人前を作る場合の基本配合とステップを確認していきましょう。
基本材料(4人分)
- 白身魚(タラ、タイなど):切り身3〜4切れ(約300g)
- 有頭エビ(赤エビなど):4〜6尾
- アサリ(またはムール貝):200g(砂抜き済み)
- イカ・タコ(お好みで):約150g
- 玉ねぎ:1個(みじん切り)
- セロリ:1/2本(みじん切り)
- ニンニク:2片(みじん切り)
- カットトマト缶:1/2缶(約200g)
- 白ワイン:100ml
- 水:600〜700ml
- サフラン:ひとつまみ(約0.1g)
- ローリエ:1枚
- オリーブオイル:大さじ3
- 塩・黒コショウ:適量
失敗しない調理手順(ステップ・バイ・ステップ)
ステップ1:サフランの下準備
小皿に大さじ2のぬるま湯を取り、サフランを浸して最低15分以上置いて色と香りを抽出しておきます。直接鍋に投入すると、色素と香油成分が十分に広がりません。
ステップ2:香味野菜とエビのソテー
厚手の鍋(ホーロー鍋や深型フライパン)にオリーブオイルとニンニクを入れ、弱火で香りが出るまで熱します。続いて玉ねぎとセロリを加え、透き通るまでじっくり炒めます。ここで有頭エビを加え、木べらでエビの頭を軽く押しつぶしながら殻の香ばしさをオイルに移すのが最初のコク出しポイントです。
ステップ3:白ワインのフランベとトマト缶の投入
エビの表面に焼き色が付いたら一度エビを取り出し、鍋に白ワインを注ぎます。中火にして底の旨味(フォンド)をこそぎ落としながらアルコールを飛ばし、カットトマト缶、水、ローリエを加えます。
ステップ4:スープの強火乳化
抽出したサフラン水を汁ごと加え、強火で沸騰させます。沸騰したら中強火を保ち、約10分間煮立ててオイルと水分をしっかり乳化させます。
ステップ5:魚介の投入順を守った火入れ
まず火の通りにくい白身魚を投入し、約3分煮ます。次にアサリと取り出しておいたエビ、イカを加えます。アサリの殻が開き、白身魚に火が通ったらすぐに火を止めます。塩・黒コショウで味を調えれば完成です。