エビ特有の生臭さや灰汁(アク)の正体は、殻の隙間や体表のぬめりに含まれる酸化した脂質とトリメチルアミンなどの揮発性塩基物質です。これらを水洗いだけで落とすことは不可能です。
臭みを完全に断ち切り、保水性を高めてプリプリ食感を生み出す基準がエビの臭み取りにおける片栗粉と塩の黄金比です。
【下処理の黄金比率(エビ200g・約8〜10尾分)】
・片栗粉:大さじ1(約9g)
・塩:小さじ1/2(約2.5g)
・水(または料理酒):大さじ1
この調合でエビを優しく揉み込むと、塩の浸透圧によって内部の余分な水分と臭み成分が引き出され、片栗粉の微小な粒子がそれらの汚れと濁りを強力に吸着します。1分ほど揉むと片栗粉が灰色に濁ってきます。その後、冷水で濁りが完全に消えるまでしっかりとすすぎ、キッチンペーパーで水分を徹底的に拭き取ることがエビの下処理における理由とプロの技に裏打ちされた核心部分です。