伊勢エビは完全な夜行性生物です。日中は光が届かないテトラの深部や岩礁の亀裂に潜み、日没とともにエサを求めて動き出します。そのため、釣行は夕マズメから夜間にかけての伊勢エビ夜釣りコツを押さえることが前提となります。
伊勢エビ堤防テトラでのポイント選定では、「水深があること」「潮通しが良いこと」「テトラの重なりが複雑で奥に暗がりが形成されていること」の3条件を満たす穴(インサイドスリット)を丹念に探します。海面をヘッドライトの強い光で直接照らし続けるとエビが警戒して奥へ退避するため、赤色ライトを使用するか、手元のみを照らす配慮が欠かせません。
最も技術を要するのが伊勢エビ釣り方アタリ合わせです。魚のように明確に竿先を引き込むアタリは稀で、初期段階では「竿先がモゾモゾとわずかに押さえ込まれる」「重みがじんわり乗る」といった居食い特有の微細な変化として表れます。
この前アタリの段階で早合わせを入れると、エサだけを離されてスッポ抜けます。竿先を静かに数センチ送り込み、エビが完全にエサを抱え込んで後退しようとする「グーッ」という本アタリを感じた瞬間に、手首のスナップではなく竿全体を大きく持ち上げるようなスイープフッキングを入れます。針掛かりした瞬間、エビは尾を使って激しくバックステップしテトラの壁に張り付こうとするため、フッキング直後はロッドを曲げたまま一瞬の隙も与えずにリールを巻き上げ、根から引き剥がすのが取り込みの鉄則です。