劇場で観る映画体験の真骨頂は、やはりその圧倒的なスケール感と音響の臨場感にある。例えば新海誠監督が手がけたヒット作『すずめの戸締まり』のような作品は、宮崎をはじめとする九州のロケーションや美しい自然の描写が印象的であり、劇場の巨大スクリーンで鑑賞してこそ、制作者の意図した細部へのこだわりがダイレクトに胸へと響いてくる。
同時に、最新の話題作や人気邦画だけに留まらず、全国のミニシアターでしか上映されないような味わい深い単館系映画を積極的に取り扱っている点も、映画好きにとって堪らない魅力だ。大手チェーンでは見落とされがちな隠れた名作や独立系映画が上映される際、館内には作品をじっくりと噛み締める深遠な熱気が満ち溢れる。