そして現在、2026年の市場において近江兄弟社は従来の医薬品・医薬部外品製造業という枠組みを大きく脱皮しつつある。主力であるリップスティックや薬用軟膏の安定した基盤の上に、敏感肌向けの日焼け止めシリーズ「ベルディオ」や、高機能なエイジングケア・ボディケアラインを積極展開。アジアを中心とした海外輸出も加速させている。
注目すべきは、クリーンビューティーと低刺激処方への徹底的なこだわりだ。原材料の選定から製造工程における環境負荷の低減まで、創業者ヴォーリズのエシカルな思想を最新の皮膚科学で再解釈。単なるレトロブランドとしてのノスタルジーに甘んじることなく、Z世代やミレニアル世代の肌悩みに寄り添う機能性コスメとしてのポジションを確立している。伝統を守りながら自らを更新し続けるアジャイルな商品開発力こそ、彼らが激しい市場競争を生き残る原動力に他ならない。