現在でこそ「メンズノンノモデルから人気俳優が誕生する」というルートは、坂口健太郎、成田凌、宮沢氷魚、鈴鹿央士といった近年のスターたちによって当たり前のものとして認識されています。しかし、1980年代後半の芸能界において、この構造は完全に異端でした。
当時の芸能界では、男性アイドルや劇団出身者が主役の座を占めており、ファッションモデルがテレビドラマで本格的な役を演じることには強い偏見が存在していました。「セリフが棒読み」「見てくれだけ」という痛烈な批判にさらされながらも、初代モデルたちは現場で圧倒的な努力を重ね、その評価を覆していったのです。
SNSや当時の読者コミュニティの声を検証すると、熱狂の裏にあったリアルな受容プロセスが浮かび上がります。
「当時のメンズノンノは、単なるカタログではなく男子大学生の教科書だった。阿部寛さんのコーディネートを丸ごと真似してデートに行った」(50代・男性ファン)
「トレンディドラマで風間トオルさんを見たとき、雑誌の中の憧れの人がそのままブラウン管から飛び出してきたような衝撃を受けた」(50代・女性ファン)
紙媒体のグラビアからテレビドラマという大衆メディアへ越境し、視聴率20%を超える大ヒット作の主役を張る。このダイナミックな成功モデルを身体を張って確立したことこそ、初代メンバーの真の功績と言えます。