ネット上の掲示板やSNSでは、GSR400に関して一部誇張された情報や誤解が散見されます。中古車選びやカスタムで失敗しないために、知っておくべき真実を整理します。
誤解1:「前期型(53ps)と後期型(61ps)はECUの違いだけですぐパワーアップできる」
これは明らかな誤解です。2009年のマイナーチェンジにおいて、スズキはECUの32bit高速化だけでなく、カムシャフトのプロフィール変更、吸気バルブの変更、インジェクターの多孔化、さらには排気システムの最適化など、エンジンの根幹に及ぶハードウェアの全面改良を行いました。前期型に後期型のパーツを一部流用しても、同等の61馬力を得ることはできません。
誤解2:「リミッター解除をするだけで誰でも簡単に200km/hオーバー巡航ができる」
ネイキッド特有の空力特性という壁が存在します。ビキニカウルすら持たないストック状態のGSR400では、160km/hを超えたあたりからライダーにかかる風圧が激増します。実測200km/h領域を安定して引き出すには、タンクに完全に身を伏せるライディングポジションと、適切なスクリーンやサスペンションセッティングが不可欠です。また、サーキット走行を前提とした熱対策やタイヤの速度記号確認も欠かせません。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
現代のバイク市場において、多気筒400ccモデルは希少価値が高まっています。しかし、その突出したキャラクターゆえに向き不向きがはっきりと分かれます。
【選んで後悔しない人】
- 大型二輪免許は持たない(あるいは諸事情で400cc枠に収めたい)が、リッタークラスに匹敵する車格と迫力あるリヤビュー(センターアップマフラー)を所有したい人。
- 高回転まで使い切って走る「直4エンジンの咆哮」に最高の快感を覚えるスポーツ志向のライダー。
- 高速道路を使った長距離ツーリングで、大型バイク並みの車体安定性を重視する人。
【慎重に検討すべき人】
- 通勤・通学など日常の足としての利用がメインで、軽快な取り回しや25km/L以上の低燃費を求める人。
- 低中速のトルクに頼り、低い回転数でトコトコと走るクルージングスタイルを好む人。
- 絶版車特有の補修パーツ供給状況や、整備コストに神経質な人。