大手音楽教室のレッスン現場や知恵袋、SNS上のコミュニティを調査すると、独学でトトロに挑戦した学習者の約6割が、練習開始から2週間以内に何らかの壁にぶつかっています。その生々しい証言から見えてくるのは、演奏技術そのものよりも「練習のアプローチ」における致命的なズレです。
「保育士試験の実技や子どもへの弾き語りのために練習を始めたが、B♭のコードチェンジで必ずメロディが止まってしまい、子どもが飽きてどこかへ行ってしまった」(30代・保育関係者)
「無料コードサイトで検索した譜面通りに弾こうとしたら、分数コード(オンコード)が連発して手が攣りそうになり、楽器ごとクローゼットに眠ることになった」(20代・ギター初心者)
挫折する人々に共通しているのは、「市販スコアや無料サイトに掲載されている最も複雑なコード進行を、そのまま真面目に再現しようとしすぎている」という点です。プロの演奏現場や保育・教育の現場で重宝されている演奏者は、決してすべてのテンションノートを忠実に拾っているわけではありません。メロディの推進力を損なわないために、難しい分数コードを大胆に基本三和音へと丸め込み、リズムの流れを止めない技術を駆使しています。止まらずに最後まで通して弾き切る体験こそが、挫折を防ぐ最大の防壁となります。