なぜ多くのダイエッターが、身体を壊してまで危険な食事制限に突き進んでしまうのでしょうか。その根底には、SNS上で拡散される「1か月で−10kg」「炭水化物は悪」といった極端な言説と、短期間で結果を出さなければならないという強迫観念があります。
心理学における「認知の歪み(全か無かの思考)」に陥ると、少しでも体重が増えることを過度に恐れ、食事を抜く行為がエスカレートします。家族や周囲からの「痩せてキレイになった」という承認が依存を生み、肝臓への負担という目に見えない内部崩壊を軽視してしまう土壌が作られます。健康数値を犠牲にして得た細さは、美しさではなく単なる「身体機能の衰弱」に過ぎません。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
減量アプローチを見直すにあたり、自分がどのリスク段階にあるのかを冷徹に見極める基準が求められます。
【慎重なアプローチ・制限の見直しが必要な人】
- 過去に急激なリバウンドを繰り返した経験がある人
- 健康診断でASTやALTがすでに基準値の上限(30 U/L以上)に近い人
- 1日1,000kcal未満の極端な摂取カロリー制限を続けている人
- プロテインパウダーを食事の代わりに1日3回以上摂取している人
【正しく安全に体重をコントロールできる人】
- 現在の体重の「月1〜2%以内(体重60kgなら月0.6〜1.2kg)」で緩やかに落とす計画を立てられる人
- タンパク質・脂質・炭水化物の三大栄養素(PFCバランス)を毎食均等に摂取できる人
- 定期的な血液検査で肝機能と脂質代謝の数値をモニタリングできる人