喉と耳の痛みを訴えるケースの中で、最も警戒しなければならない疾患が扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)です。急性扁桃炎が悪化し、扁桃腺の周囲に膿(うみ)が溜まってしまう重症の感染症です。
以下の症状が見られる場合は、扁桃周囲膿瘍の初期サインである可能性が高いため、緊急の処置が求められます。
・扁桃腺の腫れや耳の痛みが「片側だけ」に極端に偏っている
・痛みのあまり口を指2本分以上開けられない(開口障害)
・水分を飲み込むことすら困難で、よだれが口から垂れてしまう
・声がこもり、熱いものを口に含んで話しているような声(含み声)になる
膿が気道周辺を圧迫すると呼吸困難に陥る危険があり、外来での切開排膿や緊急入院による抗生剤点滴が必要となるケースも珍しくありません。「いつもと違う片側だけの激痛」を感じた際は、迷わず専門医の診察を受ける必要があります。