自律神経は基本的に無意識下で働いていますが、唯一「意識的にコントロールできる抜け道」が存在します。それが呼吸です。息を吸うときは交感神経が、息を吐くときは副交感神経が刺激される生理学的仕組みを活用することで、その場で心拍数を落ち着かせることができます。
1. 1対2の「腹式ロングブレス呼吸法」
椅子に浅く腰掛けるか仰向けになり、お腹に手を当てます。鼻から4秒かけて息を吸い、お腹を膨らませます。その後、口をすぼめて8秒かけてゆっくりと息を吐ききり、お腹をへこませます。吐く時間を吸う時間の2倍にするのがポイントです。これを1回につき3〜5分間繰り返すだけで、末梢血管が拡張し、全身の緊張がほどけていきます。
2. 寝る前5分の「自律神経リセットストレッチ」
背骨の周囲には自律神経の束が通っており、特に首・肩甲骨・骨盤周辺の筋肉が硬直すると神経伝達が滞ります。就寝前に布団の上で行える以下の2ステップが極めて有効です。
- 肩甲骨はがし(キャット&カウ):四つん這いになり、息を吐きながら背中を丸めておへそを覗き込みます。次に息を吸いながら胸を開き、背中を緩やかに反らせます。背骨を波打たせるように5往復行います。
- 仰向け骨盤ツイスト:仰向けになり両膝を立て、息を吐きながら両膝をゆっくり右へ倒します。顔は左側に向け、脇腹から腰の伸びを感じながら深呼吸を3回。反対側も同様に行います。