回路構成が変われば、時定数の算出アプローチも変わります。電気工学や電子回路で頻出する「RC回路」「RL回路」の基本計算公式を整理します。
RC回路の時定数公式:
$$\tau = R \times C \quad [\text{s}]$$ ($R$:直列抵抗 $[\Omega]$、$C$:静電容量 $[\text{F}]$)
RL回路の時定数公式:
$$\tau = \frac{L}{R} \quad [\text{s}]$$ ($L$:自己インダクタンス $[\text{H}]$、$R$:直列抵抗 $[\Omega]$)
RL回路では抵抗 $R$ が分母に来る点に注意が必要です。コイルは電流の変化を妨げる起電力を生じさせるため、インダクタンス $L$ が大きいほど変化は遅くなり時定数は増大します。一方で抵抗 $R$ が大きいと電流値自体が抑えられてエネルギー消費が早まるため、過渡応答はかえって速くなり時定数は小さくなります。
実務設計や試験問題において、時定数の何倍の時間が経過したときに回路がどのような状態にあるかを把握することは極めて重要です。経過時間ごとの到達度合いを以下のデータ表にまとめました。
この表から分かる通り、時定数は単に63.2%を示すだけでなく、「その5倍の時間を確保すれば回路動作は99%以上完了する」という定常移行時間の算出根拠としても現場で重宝されています。