車検の見積もりに「代車費用:無料」と記載されていても、それはあくまで車両自体のレンタル基本料が無料という意味です。「車検の代車ガソリン代は誰が払うのか」という根本的な疑問に対して、整備業界の統一見解は「使用した燃料はすべて利用者が自己負担する」という一点に尽きます。
「近所のスーパーへ数回往復しただけでメーターが1目盛りも減っていない」という場合であっても、無条件でそのまま返却してよいわけではありません。現在、業界内で主流となっている精算パターンは以下の3つに整理されます。
- 満タン貸出・満タン返却:貸出時に給油口満タンで渡され、返却直前に最寄りのガソリンスタンドで満タン給油してレシートを提示する方式。
- 走行距離連動精算:出発時と帰着時のオドメーター差分(走行キロ数)を記録し、店舗規定のキロ単価(例:1kmあたり15円〜25円)を車検総額に合算する方式。
- メーター目盛り復元:「メーター半分」など中途半端な状態で貸し出され、出発時と同じ目盛りまで給油して戻す方式(中小の整備工場に多い運用)。
給油する時間がなく「代車のガソリンを入れ忘れた」まま返却した場合、ペナルティとして受け入れを拒否されることはありませんが、市場の実勢価格より大幅に割高な単価で後日精算されます。店舗スタッフが業務時間を使って近隣スタンドへ給油に向かう人件費・手数料が上乗せされるため、リッターあたり200円〜250円換算で請求されるケースも珍しくありません。数リットルの差であっても、自分で給油してから持ち込むのが賢明です。