「豚の体脂肪率はモデル並みである」というフレーズは、インターネットやテレビの雑学番組で頻繁に取り上げられます。この豚の体脂肪率 噂の真相を確かめるべく、畜産学の基本データを確認すると、一般的な食用豚の体脂肪率は生体重量でおよそ14%〜18%の範囲に収まることが確認されています。
厚生労働省などの基準による成人男女の平均体脂肪率と比較してみましょう。成人男性の標準的な体脂肪率は10〜19%、成人女性は20〜29%とされています。一般的に「スリム」「引き締まっている」と評価される成人女性モデルの場合でも、ホルモンバランスや健康維持の観点から体脂肪率は16〜19%程度が下限とされています。つまり、数値上だけで豚と人間の体脂肪率比較を行うと、豚は成人女性のモデルと同等、あるいはそれ以上に体脂肪が少ない状態を維持していることになります。
「豚のように太っている」という表現は、科学的な測定値に基づけば「アスリートのように引き締まった筋肉質な肉体である」と賞賛していることと変わりません。私たちが普段口にする豚肉のジューシーな脂身のイメージとは裏腹に、生体としての豚は驚くほど無駄のない体つきをしています。